美味しく入れるために
〜中国茶篇〜



入れ方のコツ

青茶(あおちゃ・チンチャア):烏龍茶や鉄観音はこれに属します。青茶を総称してウーロン茶とも。
                 茶葉の発行度合で味わいは変わり、低いものは緑茶に、高いものは紅茶に近い味わいとなります。
                 茶壷など、工夫茶器を使った淹れ方(工夫式)がポピュラーです。

    <青茶を工夫式で入れる>
  1. 茶壷(チャフー・急須)、茶海(チャカイ・ピッチャー)、茶杯(チャハイ・湯呑)に熱 湯を注いで温める。

  2. 茶壷の湯を捨て、茶則(チャソク・茶葉をすくうスコップみたいな道具)で茶葉を入れる (茶葉の量は、茶壷の底が見えなくなる位)。

  3. 熱湯を茶壷から溢れる位、いっぱい注ぐ(高い位置から湯を注ぐと、茶葉がよく開く)。

  4. 茶壷に蓋をして、更に上から湯をかけて蒸らす。

  5. 茶海に茶壷のお茶を移し切る(濃度を均一にします)。茶壷を茶海に突っ込むと良いかも。

  6. 茶海のお茶を聞香杯(モンコウハイ)に移し、それを茶杯に移す。
    聞香杯は、お茶の残り香を楽しむ茶器です。
工夫茶とは・・
小さな茶器を使って丁寧に入れるお茶の事を『工夫茶(くふうちゃ)』といいます。
中国茶といわれて想像するあのスタイルが当にコレ。
おままごとの道具の様に愛らしい茶器を揃えたり、難しい事を考えないで形から入ってみるのも楽しいかも。
因みに工夫=中国語で『時間』の意。言葉にもゆったりとしたお茶の時間を楽しむココロが溢れている気が致しませんか?



緑茶(りょくちゃ・ルーチャア ):中国で最もポピュラーなのが緑茶。中国産のお茶の7割近くは緑茶です。
                  日本の緑茶が蒸らして発酵を止めるのに対し、中国の緑茶は釜炒りして発酵を止めます。
                  蓋碗やガラスコップで入れます。
    <緑茶を蓋碗で入れる>
  1. 蓋碗に茶葉を入れる(茶葉の量は、底が見えなくなる位)。

  2. 熱湯を注いで蓋をし、蒸らす。茶葉が沈めばOK。

  3. 蓋をずらし、蓋をしたまま頂く。
日本の緑茶は高級品程、低い温度で入れますが、中国茶は熱湯で入れるのが基本です。
これは日本の緑茶が甘味や旨みに重きを置くのに対し、中国茶は香りを重視するからであると云われております。
茶葉がしっかりしているので、何煎も飲めるのが特徴です。



黒茶(くろちゃ・ヘイチャア):黒茶は後発酵茶と呼ばれ、まだ水分が残っている茶葉に酵母菌がついて発酵を助長します。
                 プーアール茶はその代表です。
    <黒茶をポットで入れる>
  1. ポットに茶葉を入れ、熱湯を注ぐ(茶葉の量は、底が見えなくなる位)。

  2. すぐに湯を捨てて洗茶する。

  3. 再びポットに熱湯を注ぎ、蓋をして蒸らし、茶杯に均等に注ぎ入れる。
香港では黒茶に限らず、お茶を入れる時にポットがよく使われます。
黒茶の場合は、一煎目は捨てるのが基本です。これを『洗茶(せんちゃ)』と云い、長く熟成発酵させている
間に付いたゴミやかび臭さをこれで洗い落とします。
黒茶の様に独特な香りのお茶は、素焼きの茶器を使うとにおいが付いてしまうので、専用の茶器を使うか、
兼用で使う場合には磁器や耐熱ガラスの茶器を使うと良いでしょう。



紅茶(こうちゃ・ホンチャア):英国で有名な紅茶も、実は中国が発祥地なのです。
                 中国の紅茶は大きく分けて、工夫(ゴンフー)紅茶、小種(しょうしゅ)紅茶、紅碎(こうさい)紅茶の3つに分けられます。
                 その内の工夫紅茶は『時間をかけて作った紅茶』という意味で、その中でも祁門(キームン)紅茶は代表的な銘柄です。
    <紅茶をマグカップで入れる>
  1. マグカップは温めておく。

  2. カップに茶葉を入れる(だいたいカップの1/10程度の量が目安)。
  3. 湯をカップの1/3くらいまで注ぎ、1〜2分待って茶葉をお湯になじませる。

  4. 更に湯をいっぱいまで注ぎ足し、蒸らす。カップの上に蓋代わりとして、小皿を置いて蒸らしても良いでしょう。茶葉が沈んだら飲み頃です

中国紅茶は他の中国茶同様、砂糖やミルクを入れないでストレートで味わうのが流儀です。
紅茶は中国各地で作られておりますが、他の中国茶に比べると、紅茶を飲む人は少数派だそうです。


白茶(はくちゃ・バイチャア):白いうぶ毛の部分に覆われた茶葉が特徴です。釜煎りや揉む工程を省いて作ります。
黄茶(きちゃ・ファンチャア ):悶黄(もんおう)という独自の工程で作られるお茶です。悶黄とは、多少水分を含んでいる茶葉を湿気の多い場所で寝かせ、発酵させる事。既に発酵を止めた茶葉を軽く揉んだ後、悶黄の工程に入るそうです。
    <白茶・黄茶をガラス器で入れる>
  1. 耐熱性のグラスに茶葉を入れ、熱湯を注ぐ。グラスの上に蓋代わりとして、小皿を置いて蒸らしても良いでしょう。

  2. 始めに水面に固まっていた茶葉は立ち、やがて徐々に下に下りてゆく。ゆっくり時間をかけて頂く。
白茶、黄茶はいずれも生産量が少なく、貴重なお茶なんだそうです。
蓋碗やマグカップなどで頂くのも良いですが、中国風にガラス器で茶葉の動きを
観察しながら頂くのも楽しいでしょう。
白茶、黄茶は、目でも楽しみお茶なのです。


花茶(はなちゃ・ファチャア):ジャスミン茶の様に、茶葉に花の香りをつけたものです。
                 香りが強いので茶器は専用に。ガラス器などで淹れて目で楽しむのも。
    <花茶をグラスで入れる>
  1. 温めておいた耐熱性のグラスに花茶を入れ、熱湯を注ぐ。グラスの上に蓋代わりとして、小皿を置いて蒸らしても良いでしょう。

  2. 花茶が開いてきたら飲み始める。茶葉が開くにつれ、本来のお茶の味が出てくるので、ゆっくりと時間をかけて頂く。









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